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大阪市 住まいのガイドブック あんじゅ

インテリアコーディネーターに聞く!家の中にワークスペースをつくるコツ 【web限定記事】

水田恵子さん
インテリアコーディネーター協会関西会長

「自宅勤務になったけど、家にワークスペースがない」と悩んでおられる方も多いのではないでしょうか。限られた空間で、どうワークスペースをつくればいいのか、インテリアコーディネーターの水田恵子さんに伺います。

「まずは、自分の仕事環境の洗い出しが先決です。新しいデスクをまず買ったりするのは、絶対にNG!PC1台があればいいのか、紙資料の保管場所が必要かどうかなど、自宅で仕事をする上の条件をまず整理しましょう。条件を満たせる最低限のスペースを、どう確保するかを考えていきます。

 

テレワークが増えたため、仕事用のデスクを兼ねたダイニングテーブルを購入。
(写真提供水田さん)

その次に、具体的なワークスペースづくりです。コツは、リビングやダイニングという既存の区切りに囚われずに、家をひとつの空間として捉えてみること。ソファの普段座らない場所に座ってみるのもいいですね。いろんな角度から家をみてみましょう。「この隙間、ワークスペースとして使えるかも?」など、多面的に家が見えてきます。
 

 どうしても場所が見つからない場合は、時間によって空間の使い方を変える、というのも一つのやり方です。例えば、ダイニングテーブルは、朝食後から夕食までの間、衝立を立てればワークスペースになるかもしれません。時間帯やシーン、目的によって場所を柔軟に使い分けることで、家全体が生きる空間に変身しますよ。」

 

一人暮らしや子育て家族など、家族構成によっても生活環境はさまざまです。家で仕事をしやすくする環境づくりの秘訣はあるのでしょうか? 

「仕事をスピーディにこなすために、集中力は重要。机や椅子の位置を交互にしたりと、同じ部屋にいる家族同士で目線が交わらないようにするだけで、集中しやすくなります。集中力が切れてきた時は、体の向きを変えてみて。視界が変わると、気分がリフレッシュしますよ。

 小さなお子さんがいると、部屋がおもちゃで散らかったりすることも多いでしょう。けれど、部屋にもオンオフは必要。仕事とプライベートを両立させるためには、片付けは避けて通れません目から入ってくる情報が多すぎると、人はそれだけで疲れてしまいます。片付けをして、目の前をスッキリさせましょう!

『断捨離』という言葉もあるように、ものを片付けると心も整います。最初は、部屋の一角だけでも大丈夫。環境が整うと、仕事の効率化も望める上に、家族皆がリラックスして過ごせるというおまけも付いてきますよ。」

テレワークが進む中、家での仕事環境づくりは、避けて通れないテーマです。基本に立ち戻って、『整理整頓』を心がけることから始めてみるのもいいかもしれませんね。