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相談員からのアドバイス「住まいを借りたいとき」

賃貸借契約のトラブルの多くは、充分な調査や確認をしないで契約してしまったことが原因となっているケースが多くあります。

 

住まいは安全・快適な暮らしを送るための生活の基盤となりますので、不動産業者(宅地建物取引業者:以下「宅建業者」)主導ではなく、自分のペースで慎重に契約をすることが大切です。

 

「相談員からのアドバイス」は、住まいに関する相談事例をもとに一般的な参考情報をとりまとめています。(断定的な判断材料等を提供するものではありません)

 

 

1 情報収集

 

  • 初期費用
  • 物件探し
  • 宅建業者 など

 

2 現地見学

 

  • チェックポイント など

 

3 申込み

 

  • 申込金は必要? など

 

4 重要事項説明

 

  • 契約条件等の説明 など

 

5 賃貸借契約

 

  • 署名・押印は慎重に!
  • 標準契約書 など

 

6 鍵渡しと入居後

 

  • 入退去時チェックリスト
  • 入居中の修繕
  • 家賃の値上げ など

 

7 契約の終了と明渡し

 

  • 退去予告
  • 立会い
  • 原状回復 など

 

1 情報収集

条件を絞る

  • どのような住まいを借りたいのかを考え、優先順位をつけましょう。
    • 入居時期
    • 交通の便、通勤・通学・買い物の利便、病院・公共機関の施設状況など
    • 公的賃貸住宅、民間賃貸住宅
    • 間取り、広さ、ペット飼育可、住戸の位置、日当たり、風通しなど
    • 普通借家契約、定期借家契約など

※定期借家契約についての参考サイト 

関連リンク

予算を決める

  • 家賃は手取り月額収入の1/3以内を目安に考えましょう。
  • 敷金や仲介手数料、共益費や火災保険料等の家賃以外の費用や引越し費用等も念頭におきましょう。

契約時に必要な初期費用について

敷金(保証金)・・・貸主に預ける費用

敷金は家賃と同じく当事者間の契約によって決まります。家賃滞納や損害賠償費用が生じた場合に備え、借主から貸主に預け入れるための費用で、負担すべき費用がない場合には退去後に返還されます。
注)「敷引き」「解約引き」「解約時償却」「解約時控除」は、一般的に、敷金(保証金)から解約時に一定額を差引かれる取決めです。

礼金・・・貸主に支払う費用

貸主に預ける敷金(保証金)とは異なり、貸主に支払う費用で、退去しても返還されません。

仲介手数料・・・宅建業者に支払う報酬

宅建業者が借主から受取ることができる報酬の上限は、家賃の半月分が原則です。

火災保険料・・・保険会社に支払う費用

契約の際に、火災保険に入るよう求められることが多くあります。賃貸入居者向けの保険の種類や内容も色々ありますのでよく検討しましょう。

  • 「火災保険」(家財)・・・自分の家財の損害に備える。
  • 「借家人賠償責任特約」・・・貸主への損害賠償に備える(借りている部屋で火災を発生させた場合等)。
  • 「個人賠償責任特約」・・・第三者への損害に備える(水漏れ等によって階下の住民の家財に損害を与えた場合等)。
保証料(保証委託料)・・・保証会社に支払う費用

賃貸借契約を結ぶ際に、借主の債務を担保するため、貸主は連帯保証人を立てるように求めてきましたが、近年高齢化や少子化、家族関係の希薄化により連帯保証人を立てることが難しくなり、保証会社の利用が増えています。

 

費用は、保証会社に保証委託料として、契約時に所定の金額を支払い、加えて毎年の定期的な支払いが必要な場合が多いようです。支払い方法は、保証会社や商品により異なりますので確認が必要です。

 

保証会社により異なりますが、保証内容は、滞納家賃、原状回復費用等が多いようです。

保証会社は、滞納家賃等を借主に替わって一時的に立替えますが、立替え分は借主に請求します。

物件の情報収集をして、住まいを探す

 

宅建業者をチェックする

  • トラブルを防止するためには信頼できる宅建業者を選ぶことが大切です。
    説明はわかりやすいか。事務所は整備されているか。急がせないか。
    長年営業している地元の業者を探すのもひとつの方法です。

 

 

  • 賃貸住宅の管理業者について
    • 賃貸住宅管理業法施行(令和3年6月15日)により、委託を受けて賃貸住宅管理業務(賃貸住宅の維持保全、金銭の管理)を行う事業を営 もうとする者について、国土交通大臣の登録が義務付けられます 。※管理戸数が200戸未満の者は任意登録

賃貸住宅管理業法 法律、政省令、解釈・運用の考え方、ガイドラインについて:国土交通省

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律関係:国土交通省

 

  • 家賃債務保証業者(保証会社)について
    家賃債務保証の業務の適正化を図るために、国土交通省の告示による家賃債務保証業者の登録制度が創設されました(告示公布:平成29年10月2日、告示施行:平成29年10月25日)。

2 現地見学

現地でしっかりチェックする

  • 一人ではなく複数で見学しましょう。周辺地図やメジャー等を持って行くとよいでしょう。

 

  • 車で案内されても、帰りには通勤等で利用する電車などの公共交通機関を利用して、自分で現地の状況を確認しましょう。

 

  • 時間帯や曜日によって環境が変わることもあるので、見学の日時を変えて環境を確認しましょう。

 

  • 設備、インターネット・携帯電話の電波状況、防犯システム、周辺環境等もチェックしましょう。押入れの中(カビやシミ)、窓の位置、周囲からの視線、エントランスや自転車置き場・共用廊下、郵便受けやごみ置き場等の共用部分の管理の状況も見ておくとよいでしょう。

 

  • わからないことや、不安に思うことは宅建業者に確認しましょう。

 

 

3 申込み

物件を決め、申込みをする

  • よく検討したうえで申込みの意思表示をしましょう。とりあえず申込むという安易な方法は避けましょう。

 

4 重要事項説明

物件に関する重要なことについて説明を受ける

 

  • 重要事項説明書には、賃貸物件や契約条件に関する事項が記載されています。

 

  • 重要事項説明は契約当日に行われることが多いので、不明な点は納得ができるまで確認したうえで(入居中の修繕、原状回復、違約金等)、契約するかどうかを決めましょう。

 

5 賃貸借契約

契約書に署名・押印し、必要な費用を支払う

  • 賃貸借契約は一旦結ぶと、正当な理由なく一方的に解除することはできません。解除によって、支払った費用が返金されない場合もあります。

 

  • 口約束をしたことは証拠が残らないので、大切な約束はすべて契約書に記載してもらいましょう。

 

6 鍵渡しと入居後

鍵を受取る

  • 鍵の受取りの際、借主は、宅建業者又は貸主(できれば両方)立会いのもとで、部屋の現状をよく確認のうえ、「入退去時の確認チェックリスト」を作成するようにしましょう。貸主側の立会いができない場合でも、借主だけでもチェックリストを作成し、部屋の現況写真も撮っておきましょう。

 

 

 

  • 円満な賃貸生活のためにも、ご近所への挨拶はしておくとよいでしょう。

入居中

修繕が必要になったら

  • 貸主には、借主が住宅を使用し居住していくうえで、必要となる修繕を行う義務(民法606条)があります。ただし、借主の故意・過失等により必要となった修繕は、借主の負担となります。

 

  • 入居中の修繕は、貸主が行うのが原則であるため、修繕が必要となったときは、すぐに連絡する必要があります(民法615条:賃借人の通知義務)。

 

  • 雨漏りやカビ、結露の発生についても、見つけたらすぐに連絡しましょう。放置して被害を拡大させてしまうと、入居者の責任になることがあります。

 

  • 契約書に、修繕義務を借主に負担させる特約があればその内容についてはよく確認しましょう。原則とは異なる契約もできますが、借主にとって一方的に不利な特約となる場合は、その有効性を争う余地があります。

家賃の値上げ・値下げ

  • 貸主又は借主は、事情が変わり現在の家賃が不相当であるときは(※)、相手方に対して家賃の増額又は減額を将来に向かって請求することができます。

※家賃増額請求権を行使することができるのは、①土地・建物に対する租税その他の負担の増減により、②土地・建物の価格の上昇もしくは低下その他の経済事情の変動により、または③近傍同種の借家の家賃と比較して、家賃が不相当になった場合です。

7 契約の終了と明渡し

退去の予告をする

明渡し

  • 明渡しに際し、借主には「原状回復義務」があります。借りている部屋に造作等の変更(エアコンの取付け、棚の取付け等)を加えていたときは、造作等は撤去して原状に戻さなければなりません。

 

  • 持込んだ荷物はすべて搬出して、きれいに清掃して明渡しを行います。

 

  • 貸主(管理会社等)と立会いを行います。入居時に確認した「入退去時のチェックリスト」に基づき、入居中に借主が汚したり壊したりした箇所の有無、あればその範囲はどの程度かについて確認し、記録を残しておきましょう。もし貸主側の立会いができない場合は、借主はチェックリストを作成し、退去時の写真を撮っておきましょう。

 

原状回復義務と敷金等の精算

  • 賃貸借契約のトラブルで最も多いのが、敷金の精算と原状回復費用の負担についてです。

 

  • 経年変化や通常使用による損耗等は、貸主の費用負担で行うのが原則です。契約書に特約条項がある場合は、借主負担となることもあります。

 

  • 実際に負担する原状回復費用が明らかになるのは、ほとんどの場合は明渡し後です。請求明細書をもらい、内容に納得できない点があれば、貸主や管理業者に連絡を取り、説明を求めましょう。

参考サイト