ページの先頭へ

共催事業実施報告【セクシュアルマイノリティと住まいの保障-住まいと暮らしの多様性-】

投稿日 2021年12月22日(水)
更新日 2021年12月22日(水)

11月21日(日)共催事業【セクシュアルマイノリティと住まいの保障-住まいと暮らしの多様性-】を実施しました。会場、オンライン合わせて41名の方にご参加いただきました。

 実施日:11月21日(日)14:00~16:00 

共催団体:大阪市立男女共同参画センター子育て活動支援館

登壇者:

葛西リサ氏(追手門学院大学地域創造学部准教授)

村木真紀氏(認定NPO法人虹色ダイバーシティ代表・理事長)

三輪晃義氏(弁護士)

佐藤真澄氏(居住支援法人株式会社メリアコーディネート代表)

進行: 岸上真巳氏(クレオ大阪子育て館館長)

 

■LGBTQ基礎知識と用語解説/村木真紀氏

LGBTQに加え、SO/Sexual Orientation︓性的指向/好きになる相⼿の性別、GIE/Gender Identity and Expression︓性⾃認(ジェンダー⾃認)、ジェンダー表現、⾃分の性別をどう認識しているか(性にかかる⾃⼰の感覚・認識)、⾃分の性別をどう表現するか(服装、しぐさ、⾔葉遣い等)やALLY(アライ)=同盟者、LGBTQの課題に、自分ごととして取組む人の必要性について。ご自身が直面した問題を踏まえお話いただきました。

村木真紀氏
(認定NPO法人虹色ダイバーシティ代表・理事長)

 

■セクシュアルマイノリティ居住調査について/葛西リサ氏

当事者からの「課題が可視化されなければ、制度・サービスは生まれない」という告発に端を発し、2020年より調査を開始。セクシュアルマイノリティの住まい問題の把握のために実施したウェブアンケート(180名)の結果についてご報告いただきました。

 

アンケートの自由記述に記載された当事者の心の声に、大変衝撃を受けたという。セクシュアルマイノリティと住宅の問題には、不動産事業者との関係に関わることも多く、不動産業界の理解と改善が望まれます。また、調査結果から、ライフステージのそれぞれの段階で様々な困難に直面していることが明らかになったといいます。段階ごとの支援や、現状の改善が必要であると問題提起いただきました。

「だれと住むかは私が決める セクシュアルマイノリティの住宅問題に関する調査結果速報」追手門学院大学地域創造学部葛西リサゼ
先生の調査報告はこちらからご覧いただけます。
葛西リサ氏
(追手門学院大学地域創造学部准教授)
■パネルディスカッション

後半では、先述のお二人に加え、弁護士の三輪晃義氏と居住支援法人代表の佐藤真澄氏にご登壇頂きパネルディスカッションが実施されました。

 

不動産事業者の立場から、佐藤氏は「業務上、個人情報を簡単に得られる事への、従事者の意識の低さが問題である。不動産業界はもっと意識をもって取り組むべき」との意見がありました。

 

また、公益社団法人Marriage For All Japan(結婚の自由をすべての人に)で代表理事のお一人である弁護士の三輪氏からは「セクシュアルマイノリティの住まいの問題は、当事者だけでどうにかできる問題ではない。オーナー、不動産事業者、管理事業者など住まいを取り巻くすべての人の問題である」とご意見いただきました。

(左)佐藤真澄氏(居住支援法人株式会社メリアコーディネート代表)
(右)三輪晃義氏(弁護士)
参加者からの感想

★住宅市場のセクシュアルマイノリティの問題は、人権意識の低さの問題とおっしゃったのが、心にひびきました。実際にセクシュアルマイノリティの人は部屋をパートナーとかりにくいです。なんとかしてほしいです。

 

★意に沿わないアウティングを不動産会社が行ったという声に驚きました。三輪先生がおっしゃったように生死にかかわるほどの大問題だと思いました。おそらく他意はないのでしょうが、知らない、想像できないということは、時に罪になるのだと思いました。

会場の様子