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大阪市 住まいのガイドブック あんじゅ

中古マンション購入の ココに気を付けよう。

マンションの購入とは、部屋だけを取得することではありません。対象となる居室(専有部分)の区分所有権を取得することです。区分所有権には、エントランスや廊下、エレベーターなどの「共用部分」の共有の持分が伴います。そのため、建物全体の管理責任は区分所有者全員で負うこととなり、区分所有者全員で構成する「管理組合」が主体となって建物管理を行います。

購入の検討においては、組合で定めたルールや管理上の情報は大切な判断材料です。ここでは、購入前にチェックしておきたい主なポイントをご紹介いたします。

 

 

 

今村  由貴子(いまむら ゆきこ)さん

一般社団法人 大阪府宅地建物取引業協会 研修インストラクター部会

 

宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター

行政書士

 

 

A )建物の履歴と修繕計画

1 )共用部分の修繕履歴と予定

 マンションは経年とともに劣化するため、建物の機能や資産価値の維持、向上のため、定期的な大規模修繕を実施します。過去の履歴、今後の計画を確認しましょう。

 ①過去の修繕履歴

 目安として10年以内に実施された修繕内容は、維持管理の状況として参考になります。

 ②今後の修繕計画

 直近の長期修繕計画書を参考に、修繕内容、予算、時期などを確認しましょう。管理組合の総会決議で実施が決まっている場合は詳細な内容を把握し、特に一時金負担などがある場合は、金額や徴収時期などを把握し、購入後に対応できるよう準備が必要です。

2 )居室(専有部分)の修繕履歴など

 マンションは上層階住戸からの水漏れ被害や、外壁等共用部分劣化による雨漏りなど、戸建てとは異なるトラブルが発生することがあります。また過去にリフォームを行っている場合は、新築当時の間取りや水回り設備の位置を変更していることもあります。不具合が発生した場合には、これらの履歴情報が原因の追究の助けになることがあります。マンション内でのトラブル、心理的瑕疵(過去の事件・事故など)や周辺環境からの影響などと併せて、売主から情報を得ておきましょう。

B )管理規約、使用細則の注意点

1 )管理規約の「使用目的」

 住戸の使用目的が「居宅」のみと定められている場合は、事務所や教室、民泊など居宅目的以外の使用は一切できません。実態なく表札やポスト表記のみであっても不可とする建物は多いです。トラブルが散見されるため、ご注意ください。

2 )「使用細則」

 「使用細則」には、日常生活に関わる細かなルールが定められています。リフォームルール、ペット飼育ルール、駐車場、駐輪場、トランクルームなどの使用料や使い方ルールなどが該当します。管理規約と併せて事前に確認しておきましょう。購入時だけではなく将来のことも考えて、マンションのルールを理解しておくことが大切です。

C )管理費・修繕積立金

 管理会社委託費、保守点検費用、共用部分光熱費、保険料、大規模修繕工事の原材料や人件費の高騰により、管理費や修繕積立金は値上げ傾向にあります。将来増額される可能性は視野に入れておきましょう。金額の改定は管理組合総会の決議にて決定します。また悪質な滞納者がいる場合は組合運営や資金計画に影響を及ぼす恐れもあるため、滞納への対応状況も確認しておくと安心です。

D )リフォーム、DIY

 リフォーム工事を行う際は管理組合(受付窓口は管理会社)への事前連絡や申請が必要です。施工内容や資材(フローリング材など)のルール、共用設備上の制約などで、設備や間取りが希望通りにできないこともあります。購入前の事前確認もご検討ください。例:ガスコンロからIHヒーターへの変更、給湯器の容量変更など

 DIYもリフォームの一種と考え、同様に事前確認をしてください。可能な場合でも、廃材処理、施工音、埃などトラブルにならないようご注意ください。 

E )確認しておく書面

 マンションに関する情報は、①売主からの物件状況報告書(告知書)、付帯設備表等の書面、②媒介業者作成の重要事項説明書、③媒介業者が取得する管理会社発行の管理に係る重要事項調査報告書、④売主保有の直近管理組合総会議事録、⑤売主保有の最新の管理規約と使用細則などで確認できます。

 疑問点があれば質問し、納得した上で売買契約に進んでいきましょう。

 快適、便利、安全なマンション暮らしは、区分所有者全員が相互協力して行う円滑な建物管理に支えられています。部屋の広さや立地、価格だけでなく、管理状況にも目を向けて、物件選びされることをお勧めします。