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開催終了

山名邦和コレクション「羽織裏の粋(おしゃれ)とこだわり」

2006年4月29日(土)〜2006年6月4日(日)

羽織は、男性の一般的な衣装として江戸時代以降、常用されてきました。上着であることから人前で着脱する機会が多く、そのため材質や形態のみならず、一般の衣服ではあまり意識されることがない裏地へのこだわりが見られるようになっていきました。それが羽裏(羽織裏)です。

羽織裏への関心は、大正時代以降に広幅ものの絹織物の増産によって画面の途切れや断絶が回避されるようになり、絵画的なものへと発展しました。風景画や美人画をはじめとする絵画的表現、斬新なデザインが試され独自の世界が現出するようになっていきました。

今回の展覧会では、風俗史研究家である山名邦和氏の協力を得て、同氏が長年にわたり収集したコレクションを公開します。同コレクションは、すべて幅広ものの絵画的装飾を伴うもので、人物図が中心となります。それらを「女人」「武者」「冷沢」の三テーマに分けて展観します。これまであまり注目されなかった羽裏の世界は、一般の目に触れることが少ない領域です。

和装の装飾的構成要素の一つである「羽裏」をまとまった形で鑑賞できるまたとない機会であり、現代に通じる「おしゃれとこだわり」を考えるきっかけとなるような展観とします。

<出品協力>
山名邦和氏

<入館料>
200円

■記念講演会
日時:平成18年5月7日(日)14:00〜15:30
場所:住まい情報センター3Fホール
演題:「和装文化と羽織」
講師:山名邦和氏(風俗史研究家)
定員:240名